「鬼滅の刃」で日本の映画館に活気 大人気の理由は
イヴェット・タン、BBCニュース 新型コロナウイルスのパンデミックのため、世界中で映画館が閉鎖して空になっている。しかし日本では、たった1本の映画が観客を呼び戻し、大きな話題となっている。 「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」は、主人公の少年が鬼を退治する物語。公開から10日間で興行収入100億円を達成し、邦画としては最速を記録。これまでの最速記録は、国際的にも有名なスタジオジブリの「千と千尋の神隠し」で、25日間で100億円を達成していた。 「鬼滅の刃」の主人公はヒーローだが、映画も日本の映画業界にとってヒーローとなったわけだ。中には「鬼滅の刃」を1日に40回以上、上映した映画館もあるという。 日本では現在、新型ウイルスの感染者がまたしても徐々に増えている。29日には、東京で200人以上の新規感染が報告された。 感染リスクは残るが、それでも多くの日本人がこの映画を見るために映画館へ向かった。なぜなのだろう。 ■どんな映画? 映画「鬼滅の刃」は、同名の漫画が原作。主人公の少年は家族をほぼ皆殺しにされ、妹が鬼になってしまったことをきっかけに、鬼を退治する「鬼殺隊」の一員になる。 映画では、主人公と仲間たちが乗り込んだ列車の中での戦いが描かれている。